展望室にて |
息つく間もないほど激しく、唇を吸われた。 タイガの、唇。肉感的な、厚ぼったい口唇。少しざらついた舌は艶めかしくオレの口の中を蹂躙していく。歯の裏を舐め取り、互いの舌を絡ませ、オレたちは唾液を交換しあった。 |
灰色のレジェンド |
レジェンドの力場は、『無』の空間だ。 何もない場所。すべての場所。どこでもなく、今ある場所。 口元に皮肉めいた笑みを浮かべると、レジェンドは軽く右手を一振りした。 |
Majestic Night |
夢の世界に入り込むと、いつもジシャールが出迎えてくれる。 ジシャールはデジタリウムの住人だ。 飴色の瞳に、漆黒の髪。端正な顔。人懐こい彼の笑みにテルは、いつも見とれてしまう。 |